実施事業

小規模グループケア事業(本体施設)

 手厚いケアを要する児童に対して、より家庭的で小規模なグループによるケアを行うことで、児童の社会的自立を促進します。


地域小規模児童養護施設(分院)

 中高生男子児童を中心に、地域社会の中で小規模な単位での生活体験を行い、併せて必要な訓練を行う事により、社会人として必要な知識・能力を高め、社会自立の促進を図ります。

 

分園型小規模グループケア事業(分園)

 より家庭的な環境での養育を実施する為、地域の一戸建て家屋を使用し、小規模グループケア事業に取組んでいます。

 

心理療法事業

 心理療法を行う職員を配置し、心的外傷のため心理療法を必要とする児童に、遊戯療法やカウンセリング等の心理療法を実施し、児童の安心感・安全感の再形成及び人間関係の修正等を図ります。


子育て短期支援事業(ショートステイ・トワイライトステイ)

 家庭で児童を養育することが一時的に困難になった場合に、原則として一週間を限度として、当院で児童をお預かりいたします。ご利用については、お住いの市町村に尋ね下さい。


里親支援事業(レスパイトステイ)

 平成25年度より、「里親支援専門相談員」を配置し、月に一度の里親サロン(里親情報交換会「おしゃべり広場」)の開催や、里親宅家庭訪問、里親認定前研修施設実習の受け入れ、奈良県里親会行事への参加、施設入所児童の里親委託調整など、里親支援事業を実施しています。また、委託児童を施設内でお預かりする、里親家庭へのレスパイトケアも実施しています。
※里親支援業務については、児童家庭支援センターてんりと連携して実施しています。詳しい内容については、児童家庭支援センターてんりのページをご覧下さい。



権利擁護

 当院は、児童一人ひとりを、権利のある主体として捉え、養育・支援に当たっています。児童はそれぞれに、生きる権利、守られる権利、育つ権利、参加する権利を持っています。児童へ権利について説明すると共に、ルールを守って行動する義務についても、説明しています。

権利ノートの配布

 入所する児童全員に、こども家庭相談センターより「権利ノート」が配布され、児童の権利について説明がなされます。


個人情報、プライバシー保護について

 入所児童に関する情報は、適切に記録し、大切に保管しています。職員は守秘義務を遵守し、第三者に情報の漏えいがないよう徹底しています。児童が日常使う物品や居室は、児童に合う物を用意し、個人スペースも尊重しています。


ご意見・ご相談窓口の設置

 当院は、ご意見・ご相談窓口及び第三者委員を設置し、利用者(児童・保護者)のご意見・ご相談に適切に対応する体制を整え、養育・支援の質の向上に努めます。詳細は、社会福祉法人 天理 提言の受付をご確認下さい。


意見箱の設置

 意見箱を設置し、児童一人ひとりの意見を大切にします。意見箱に投函された意見は、養徳院長が確認し、適切な対処を行います。


ホームミーティング・児童自治会の開催

 児童と共に生活する職員は、常に児童からの意見・要望等に耳を傾け、定期的に児童・職員交えてのホームミーティングを実施します。
 また、施設全体に関わる案件で、児童からの要望が多数あった場合は、児童自治会を開催し、話し合いの場を設けます。


被措置児童等虐待について

 「被措置児童等虐待」とは、施設や里親へ措置された児童が、施設の職員や里親から体罰や児童の人格を辱めるような行為をされることです。
 天理養徳院では、全国児童養護施設協議会作成の「人権擁護のためのチェックリスト」を全職員が学期に一度、必ず実施し、自己点検に努めるとともに、ペアレンティングについて学びを深めることを通して、「被措置児童等虐待」防止に向けた取り組みを行っています。



様々な活動

鼓笛活動

 天理教少年会活動の一環、また情操教育の一環として、昭和49年より「鼓笛隊」を結成・活動しています。集団活動での練習を通して、個性を伸ばしながら、コミュニケーション能力の向上を図ることが目的の一つです。
 毎年開催される夏のこどもおぢばがえりや、施設内外で開催される様々なイベントにも、積極的に出演しています。社会福祉法人天理のテーマソング「未来(あした)に向かって」の鼓笛編成曲も練習しています。
 昭和54年8月のこどもおぢばがえり鼓笛オンパレードで初めての金賞。そして、立教182年こどもおぢばがえり・鼓笛オンパレード(令和元年7月30日)では、3年連続の金賞を受賞しています。



スポーツ・文化活動

○野球、サッカー、ラグビー、バドミントン、柔道、ピアノレッスンなど、児童の活動意欲に応じて、さまざまな地域クラブへの参加を支援しています。

○職員が担当するスポーツチャレンジ推進係(通称スポッチャ係)が、児童VS職員のソフトボール交流戦やハイキング、生涯スポーツ(スローイングビンゴ、グランドゴルフ etc)などに親しむ機会を企画し、運動を通して心身の健康づくりと、児童・職員の交流機会づくりに取り組んでいます。


児童用遊具の設置

 敷地内外には、児童用の遊具が設置されており、2ホームに1台、TVゲームも用意しています。放課後の余暇時間や、友人を敷地内に呼んだ際の遊びなどに使用しています。


図書室の整備

 図書室には、幼児向けの絵本から、小学生向けのなぞなぞ集、図鑑、工作集、中高生の趣向に合わせた文庫本、新刊図書、旬の話題作まで、様々なジャンルの本を定期的に購入し、取り揃えています。児童が、少しでも読書に親しむ機会が増えるように整備を図っています。



学習の支援

○天理養徳院に入所する児童は、年齢に応じた学校教育を受けています。原則として、小中学生は市内の公立学校に編入し、高校生も、基本的には県内の公立校へ通っていただいています。

○さまざまな難易度の計算、漢字プリントを図書室へ配備し、読書以外にも、気軽に学習に取り組める環境を整備しています。

○移動式学習塾「ボタニカ」と提携し、中学生を対象(一部、高校生含む)に、施設内の一室を利用して、塾形式の学習支援に取り組んでいます。希望があれば、地域への通塾も可能です。

 ⇒ 学習塾ボタニカBLOG  

○学習ボランティアのご協力を仰ぎ、小学生を対象に、児童ひとり一人の学習ペースに合った支援に取り組むとともに、英会話、短歌、百人一首など、教科にとらわれない学びの楽しさを知る体験機会もご提供して頂いています。

○ボランティアのご協力の下、絵本の読み聞かせや知育活動を定期的に開催させて頂き、幼児から小学校低学年児童を対象に絵本のお話や数、色、形などに親しむ機会を設けています。


地域との連携

 地域の子ども会活動への参加や、各種団体(JCI、NPO法人)との交流なども、適宜行っています。毎年秋には、日頃お世話になっている方々を敷地内に招き入れて、模擬店やステージでおもてなしするイベント「ふれあい広場」を開催しています。



第三者評価について

 「社会的養護の課題と将来像(平成23年7月)」に基づき、社会的養護の施設については、その運営の質の向上を図るため、施設種別ごとの運営指針を定めるとともに、第三者評価及び自己評価の実施を義務づけられ、平成24年度から実施されることとなりました。
 当院もこれに基づき、第三者評価を受審しております。受審結果については、全国社会福祉協議会ホームページをご覧ください。