令和6年3月1日より、天理養徳院の施設長の任を授かりましたので、ご挨拶させていただきます。

　当院は、今年の4月で開設から114年を迎え、これまでに累計2,500名を超える子どもたちに対し、最大限寄り添った愛情の深い支援を提供してまいりました。先人の諸先生方、諸先輩方が築いてこられた伝統に深い敬意を抱いております。そして、この歴史ある施設を任されたことに誇りを感じております。昨今の変化の激しい時代においては、伝統を重んじながらも、当院がより社会に貢献できるよう、新たな取り組み等も実践し、すべての子どもたちが夢に向かって輝ける未来を築いていきたいと考えております。

　そのためには、当院で働くスタッフ同士の信頼関係の構築が欠かせません。これまでに引き続いて、まずは私たちが互いに助け合うことを実践し、その姿を身近に映していけるよう尽力します。また、地域の皆さま方のご理解、ご協力なくしては施設運営が成り立っていかないことは言うまでもありません。今後においても、地域の皆さま方との結びつきをさらに深め、児童養護施設としての機能を存分に活かし、地域の福祉の発展に貢献できるよう励んでまいります。

　昨今、退所児童に対するアフターケアはますます重要視されています。当院においても、引き続き丁寧なアフターケアを実践していきます。当院を退所された方は、どうかお気軽に当院まで足を運んでいただきたいと思います。ご連絡もお待ちしております。

　皆さま、今後とも天理養徳院へのご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

　院長　　楠戸 貴之